ペットドッグパートナーズ試験

この試験は、JAPDT(日本ペットドッグトレーナーズ協会)理事長、太田光明氏の提案によって、JAPDT事業企画委員会により考案された、飼い主さんと愛犬のための試験です。

人と犬がここちよく暮らしていくために必要なことは、他人に迷惑をかけないように、愛犬のしつけをしっかりとし、トレーニングによりコントロールすることです。ペット先進国に比べ、日本はまだ遅れていると言われています。

そうした事態を改善するために、この試験が誕生いたしました。犬を飼う上で必要な知識を問い(筆記試験)、さまざまな環境で適切に愛犬を扱うことができるかどうかをみきわめる(実地試験)ものです。

ペットドッグについては、さまざまな試験がありますが、果たして本当に社会での適正をみることができるものなのか、疑問視する声も聞かれているのも事実です。この試験は、そういった点に注意深く配慮されたものです。

合格した飼い主さんには、NPO法人日本ペットドッグトレーナーズ協会(JAPDT)より、公式認定証が発行されます。

Doggy Labo では、2012年より、この試験のためのレッスンを開始いたします。詳しいスケジュールについては、こちらのサイトでお知らせいたしますので、しばらくお待ちください。
また、 Wan Peace(新百合ケ丘)にて、筆記試験、実地試験を実施する予定です。

 

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■ペットドッグパートナーズ試験 内容詳細

A=審査したい内容、B=試験方法、C=合格基準

1.ジェントリング※

A.顔や身体を触られても、 静かにしていられるか。

B.診察時を想定し、目、歯、耳 、足裏(四脚)、おしり周り、 お腹の順で触る。お腹は横 に寝かせて5秒触る。 「保定なしで飼い主が触る」 、「飼い主が補助し他人が 触る」の2パターンを行う。 (触り方は別紙を参照)

C.唸る、咬む(甘咬みも含む)、 逃げ出す、暴れるなどしない で、触られることができれば合格。

2.引っ張らずに歩く

A.飼い主の歩調に合わせ て歩けるか。 (速度変化なし)

B.リードをたるませたままコー トの外側を2周歩く。1周目 と2周目は反対方向に歩く。 (犬は同じ側につける) 最後は、スタートポイントで ジャッジの指示で止まり、お 座りをさせる。

C.Jの字を保つ状態で、引っ張ら ずに80%以上リードにテンシ ョンがかからず歩くことができ れば合格。 (最後ジャッジの指示で人も犬 も止まれない場合は不合格)

3.コマンドによる オスワリ・フセ

A.犬は指示を理解してい て反応できるか。

B.飼い主と向かい合った姿勢 でオスワリ・フセを声符か指 符で2回ずつさせる。 (遠隔なし)

C.犬は各コマンドにきちんと反応 していれば合格。

4.リードが離れたときの 反応

A.5m離れたところから呼 び戻すことができ、首輪 をつかむことができるか 。 (首輪がつかめる位置ま で呼び戻しができるか)

B.飼い主は犬にお座りをさせ 、5m離れ呼びもどす、呼び 戻したらお座りをさせ首輪 をつかむ。オスワリ、待て、 呼び戻しのコマンド以外は 使わない。 各コマンドは2回まで。

C.呼ばれたらすぐに戻ってきて オスワリができ、首輪をスムー ズにつかめたら合格。

5.他の犬に対する反応

A.他の犬に会っても興奮し ないか。 飼い主は自分の犬の対 処方を知っているか。

B.歩道を想定し、コート外側 のライン上(2m間隔)を犬 が歩き、他の犬とすれ違う。 犬が外側同士、内側同士、 外側と内側など、どのパタ ーンでも良い。 (犬同士の挨拶はさせない)

C.すれ違う時、飼い主のコマンド でコントロールし、必要以上に 興奮(威嚇・攻撃・遊びをしか ける・追いかけるなど)しなけ れば合格。 吠えた犬・飛びかかった犬は 不合格(飛びかかられた犬は 時間をおいて、犬を変えて再 試験できる)

6.他の人に対する反応 (その1)

A.知らない人にいきなり触 られても平気かどうか。

B.向かい側から歩いてきて、 すれ違いざまに触る。

C.触られたときに唸る、咬む、逃 げ出す、暴れるなどしなけれ ば合格。

7.他の人に対する反応 (その2)

A.他の人に会っても興奮し ない。

B.他人が犬を見ながら近づき 、犬の頭に手の平を軽く当 てて1、2回なでる。なでた ら振り返って来た方向に戻 る。

C.他人が犬の正面から犬を見な がら近づき、犬の頭を触る。唸 る、咬む、逃げ出す、暴れる、 飛びつくなどしないで触られる ことができれば合格。

8.足元で静かにする

A.誘導された安全な場所 で静かにしていることが できるか。

B.誘導された安全な場所で犬 はフセたまま5分間静かに する。 <安全な場所>:腰掛けた 足の前か股の下、またはイ スの下。大型犬に関しては 、イスの近くでフセて邪魔に ならない位置とする。 (マットが必要なら使用可)

C.飼い主は犬を安全な場所に誘 導し、犬は5分間フセで静かに していたら合格。

9.刺激に対する反応※

A.刺激に対して異常に反 応しないか。

B.犬がフセの状態で静かにな ったら、犬から2mの所で刺激を与える。

C.刺激に対して異常に(吠える、 飛び上がる、逃げだす)反応し 続けない。反応しても飼い主 のコマンドで10秒以内にフセ に戻れば合格。

10.ハウストレーニング

A.ハウスで静かにできる か。 (2分間)

B.コマンドでハウスに入れる 飼い主は1分間ハウスの横 に居るが、その後、その場 を離れ姿を隠して1分間待 つ。

C.ハウスに入っている2分間、ハ ウスを引っかいたり、暴れたり 、吠えたり、鼻を鳴らさないで 静かにしていられたら合格。

11.排泄のコントロール

A.排泄がコントロールでき ているか。(排尿・排便) その場を排泄物で汚す ことがないか。

B.トイレシーツとウンチ袋を持 っているかを確認する。 試験中、排泄がコントロー ルされている。 (排尿・排便)

C.飼い主は必要なトイレシーツ やウンチ袋を持っていて、試 験中排泄を失敗しなければ合格。

 

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※ジェントリングの方法

『診察時を想定し各部位を確認する。目、歯、耳、足裏(四脚)、おしり周り、 お腹の順で触る。お腹は横に寝かせて5 秒触る。』
『確認』とは、視診=目で見て異常がないかを確認することとする。

1.目
片方ずつ検査する。下まぶたを下げてアカンベーをさせ、結膜の色を確認 。

2.歯および口腔内
両側の唇を上げて、犬歯を確認する。さらに、口をあけて舌を確認。

3.耳 (*)
耳の穴を確認し、匂いを嗅ぐ。垂れ耳の犬は耳たぶを持ちあげて確認。

4.足裏(四脚)
各足を持ち上げて、足の裏のパッドを確認。

5.おしり周り
尻尾を持ち上げ、おしり周りを確認。

6.お腹 (**)
ハンドラーは犬を20秒以内に横向きに寝かせ、お腹と内股の皮膚を確認。 お腹を毛並みに沿って3回ゆっくりなでて、触診するように軽く5秒間押す。

(*)耳は匂いも確認する。
(**)お腹はしこりがないかを確認するため、少しなでるように触る。

※刺激に対する反応 :
刺激の種類 (1つずつ、2種類でテストする)

○いろいろな人 (この中から1つ)

帽子をかぶった人
走っている人
レジ袋を持った人
バギーを引いてる人
レインコートを着た人
コスチューム(着ぐるみなど)を着た人
サングラスをかけた人
杖をついている人

○物や音 (この中から1つ)

走っているスケートボード
走っている自転車
掃除機をかけているところ
空き缶を落とす
カレースプーンを落とす
銅像や置物(犬の置物など)
電話の音
傘を開くところ

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■ペットドッグパートナーズ 試験 連絡・注意事項

*試験前、会場慣らしの時間を取ります。 (試験会場は、試験前30 分は慣らしの時間を取るように受付開始時間を設定してください。会場 慣らし中に排泄をさせたい場合は、会場を汚さないように済ませてください。)

*原則、試験中は吠えないこと。ただし、アクシデントによる吠えはコントロールして、吠えやむこ とができれば試験は続行しますが、吠えやまない、もしくは吠える場面が2回以上あった場合は 試験を中止する事もあります。待機中の吠えも コントロールできない場合は試験を中止する場合 もあります。

*原則、その日の受験者は他の受験者が試験中も会場内で待機となります。犬はハウスに入れ てください。排泄などの理由で会場を出るときは、試験中の犬に影響を与えないタイミングで出て ください。試験中の犬が待機中の犬の吠えにつられて吠えてしまった場合、吠えやませた後、落 ちついたら試験を再開します。

*試験はプレーンな首輪のみ。(チョークチェーン・ハーフチョーク・イージーウォークハーネス・プ レミアムカラー・ハーネスなど不可) リードでのショックは禁止とします。

*失格(即刻試験中止):他の犬や人に噛みついた場合。マーキングをした場合。(マーキングを させないコマンドは使ってよいが、マーキングしたら失格)

*試験は全項目をクリアすることで合格となります。途中、不合格項目があった場合はジャッジが その項目について説明をします。そのまま試験を続けるか、中止にするかは飼い主さんの判断と しますが、不合格項目が3つになった段階でジャッジが判断し、中止とする場合もあります。

*声符と指符を同時に使用した場合は、コマンド2回とカウントします。

*受験者の服装:動きやすい服装 (ヒールの高い靴はご遠慮ください)

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■受験者が用意するもの

・受験犬
・ハウス
・ハウスカバー(必要な場合)
・マット(必要な場合)
・トリーツ(トリーツバッグ)
・プレーンな首輪とリード(フレシキリードは禁止)
・トイレシーツ&ウンチ袋