村松はな ミニチュアダックスフンド

2008年03月16日00:26


ミニチュアダックスフンド – はな ♀ 3ヶ月

※ファーストクラス・パピーコース(子犬のしつけ)


はなへ - Doggy Laboよりコメント -

はなの飼い主さんは、はなが手元に来る前に連絡を下さいました。
犬を迎えるにあたって、自分自身が勉強しておきたいというお気持ちからのことでした。

これから犬を飼う方が、みなさんこのように前もっていろいろと勉強なさってくだされば、日本の犬を飼う文化もずいぶん向上するのではないかと思います。

そんなはなから、嬉しいメールが届きました。

小さい頃からしつけをしっかりされたはなは、とってもおりこうな子ですが、最近実家に預けたときに、実はとても興味深いことが起こったのだそうです・・・とにかくおもしろいので、読んでみて下さい!


まず、最初に飼い主さんからいただいたメールをご紹介いたします。

『家の中で家族の一員として一緒に暮らしていけるしつけ』を一番身近に接する私がまずしっかり学ばなければ

はじめまして、HPを拝見しました。
来週の26日に我が家に三ヶ月のミニチュアダックスが家族として仲間入りすることになりました。犬を飼ったことはありますが、きちんと一緒に仲良くしていく為にはどうしたらよいのか家族で考えたいと思っています。

高度な訓練よりなにより『家の中で家族の一員として一緒に暮らしていけるしつけ』を一番身近に接する私がまずしっかり学ばなければ、、と意気込んでましてすみません(笑 いつ頃からはじめたらよいのかなど、未知数ですので宜しくお願いいたします。
子犬のためのセッションも無事2回を終え、たまにご報告などいただいておりましたが、先日、とてもおもしろく嬉しいメールをいただきました。
中西さん、お久しぶりです。
すっかり「良い犬」と暮らしているのでご相談することもなく楽しく過ごしております。今日はちょっと面白いエピソードがあったのでメールしますね。

先週の土曜日から海外へ旅行するため、はなを五泊六日で父のところに預けていました。父のところには以前お話したことがあると思いますが、ちょっと太目の「女王様」と呼ばれるラブラドール(ラブ)がいます。父の奥さんが非常に甘いので、ラブは私から見るとちょっとアルファー傾向があり(ソファに上る、吠える、留守中に冷蔵庫をあさる)、でもラブママはそれをよしとしているので特に意見はしていなかったんです。

はなを預けた初日、はなはラブにおなかを出して、きゅんきゅんいって甘えていました。散歩に行ったおり「こんなにあるけない」と抱っこしてもらったそうです。夜はラブとラブママと一緒に布団で寝て、人間より先にご飯を食べて(そういう習慣だそうなので)元気にしているといっていました。

ところが私たちが旅行から戻ってきて話を聞くと、「はなはラブの親分になった」というのです。ラブのおもちゃを取り上げてずっと遊び(ラブも寛大なのでさせていたようですが)、ラブに吠えられても涼しい顔。散歩に行けば、ラブ軍団(近所で有名な散歩集団で、通常はラブがボス)の先頭を切って歩き、ホームレスに向かって警戒だと吠え、家の前を見知らぬ犬が通るとワンワン言っているとの事です。

私ははなを飼ってからほとんどはなの鳴き声を聞いたことがありません。正直に3ヶ月に一度「わんわん」というくらいで「ああ、吠えられるのね」とびっくりするほど。それが父の家ではほとんど吠えっぱなしで、他の犬が来たら吠え、とやっていたようです。

今朝はなが帰ってきました。どんな犬になっているやらと心配になったのですが、私の前ではいつもの通り静かで従順な犬なのです。
私はずっと犬というのはその後のしつけもあるけれど、先天的な性格が強く、うちの犬は控えめなおとなしい吠えない犬なのだと思っていました。でも、犬の扱いを間違えると、いとも簡単に数日でも犬は自分を偉いと思い、吠えたり気ままに振舞ったりするものなのですね。犬本来が持っている気質よりも応対する人間の態度でこんなにも変わるのか、犬とはまさに自分がこの集団の中でどれくらいの位置に存しているのかということをとても気にする動物なのだということを改めて痛感しました。

正直、お客様の声を普段拝見していて、時には死闘とも言えるほどの我慢と鍛錬の様子を知り、「えらいなぁ。。私はここまでやってないな」と思っていたのです。でも良く考えてみると、なんでそこまでやってないのか、やらずに済んでいるのかと思えば、たぶんパピーの頃に来ていただいて、問題行動が噴出する前に正しい対処法を教えていただいたからなんだと思います。

思い出せば、中西さんに一番初めにきていただいたとき、はなはあまがみと気の強いところがある犬だなと感じていました。もっと言えば、「落ち着きがない犬で先天的に障害があるのか?」と思っていたほど。初回のカウンセリングで、気の強いところが少しあるけれど、いい子ですよといって頂いてほっとしたのを思い出しました。(先天的になにか精神障害があるのかもとさえ疑ってましたから)その頃はパピー特有なのかハイパーであまがみが強く、手におえなかったのです。食事の順番、遊ぶときのおもちゃの出し方、片付け方、ホールドアンドスティル、あまがみのやめさせ方、トイレを成功させる為に家の中を仕切る事など今こうやって思い出してみると様々な事をしました。

一番大きかったのは小手先のテクニックだけではなく、根本には私たち飼い主の心の持ち方とそれを家族全員で徹底すること、だとおもいました。犬は自分の下である事、甘やかせない事など。でもそんなに大した苦労というほどでもなく、1-2ヶ月であまがみもなくなり、とても落ち着いた犬になっていきました。今ではすっかりそのこと(大変だった頃)を忘れているほどで、「うちの犬は元々おとなしいしつけやすい犬なんだ、いいところから犬を譲っていただいたな」とさえ思ってました。精神障害があるのかも、なんて思ってた事をすっかり忘れている、都合の良い人間です(笑

今回の「女王様ラブ家での様子」を聞くにつれ、我が家の犬が、先天的に問題行動が少ない犬なのではなくて、どんな犬も扱い次第、環境次第で変わるのだと痛感しました。逆に言えば今問題行動がある犬であっても、扱いを徹底してかえればよいコンパニオンドッグに変身するということなのでしょう。ただ間違った扱いを長くすればそれだけ犬も飼い主も「へんな癖」の矯正に時間がかかるのでしょう。子犬の頃に癖がつく前に飼い主の側もきちんとした知識が持ててよかったと思いました。

ラブは訓練所に行ってたので基本的な訓練は出来ています。ツケでノーリードでついて歩けますが、家に来てすっかりやらなくなり、ソファに上がり、要求吠えとなったといっていました。電話をすると犬の吠え声で声が聞こえないほどです。長年間違った判断で進んでしまうと、矯正が難しい(飼い主が死闘をするつもりで本気にならないと改善しない)を感じます。

はなはラブ家から戻ってきて数日、それでもちょっと様子が変でした。一度ご飯のときに小さい声ですが「ワン」と要求ぼえのように吠えたりして。たった一度のその「ワン」で「いけないっ!」「ノー」と低い声で三人から叱られ、「ありゃりゃ・・・」といろいろ思い出したようでした。それからはまた「どこにいるか分からないほど静かな犬」になりましたが。ラブ家では我が家では禁止されているソファに登る、階段を上るもやっていたようです。私は普段からソファに上らせない、階段は上り下りさせないとやっていたので、私ははなが自分は(体力的に)登れないものだと思い込んでいると考えていましたが、どうもそうではなく、登れるけれど登ったら叱られるのでしないでいることがわかりました。ヘルニアになる可能性もあるので、今後も階段の上り下りを始め、ソファに乗ることも許可するつもりはありませんが。。。

今は会社に一緒に毎朝出勤しています。全く吠えないので会社にいても迷惑がかからないのがいいところです。会社にいらっしゃるお客様はどなたも犬がいることに全く気付かずにお帰りになります。もちろん数名の犬好きの方はわざわざ来て挨拶をしてくれるのではなも方もなれたもので、おなかを出して待っています。長男ともうまくやっており、もちろん攻撃するわけでなく、自分より目下だと思っているようですが、かまうわけでも無視するわけでもなく、楽しく共存って言う感じですね。この後長男が来年に歩き始めたらどうなるかちょっと楽しみです。

でも犬って本当に色んな意味で「賢い」動物なのですね。相手によって自分の態度を変えるのですから、こちらも見られている事を意識して立派なリーダーでありつづける(それほど大変でもないですけど!)事が大事なんですねー。


出会った頃のはな。
添付の写真は娘が撮ったのですが椅子の上で寝てしまったHanaです。
ちなみにこの直後から一切椅子には上げてもらえなくなったので記念の一枚でしょう(笑)by 飼い主さん


はな、出勤中~