種目&ルールについて

犬のしつけ&犬のトレーニング

Happy Pawsのドギーダッシュ・トレーニング風景Happy Pawsは、Doggy Laboのナカニシが率いる、オフィシャK9ゲーマーチームです!

K9ゲームの目的

ドッグトレーニングが楽しいゲームになった!
イアン ・ ダンバー博士が考案したK9ゲームは、犬が人と一緒に家庭で生活するために必要となる資質やマナーを、犬に優しい方法で簡単に身につけられるように、ドッグトレーニングを楽しいゲームの形にしたものです。
ですから、K9ゲームで活躍できる犬は、飼い主に喜んで注意を払える犬、動物病院でも落ち着いて診断を受けられる犬、散歩中に出会う人や犬に行儀良く挨拶できる犬です。
そんな犬と一緒に暮らしたいですよね。そのため、K9ゲームは特殊なスキルを持つ限られた人たちのためのドッグスポーツとは違い、子どもからお父さんまで一般の愛犬家を対象としています。
私たちは、K9ゲームプレイヤーが日本各地で増えていくことで、家庭犬のしつけが普及していくことを願っています。
K9ゲームの真髄 by Dr. Ian Danbar

「犬も飼い主も、みんなが楽しい時間を過ごすこと」

人も犬も楽しんでいることが大前提。つまり、犬のトレーニングレベルに関係なく、チームの全員が楽しんでいなければなりません。?お互いに気遣いあって、みんなが気持ちよく競技できるようにしましょう。

勝ち負けを競うための競技会ではありません。自分が犬をどれくらいコントロールできているかを“ 知る ”ことによって、次のトレーニングの目標を明確にすることが目的です。
犬がストレスを感じていたら、いつでも中断して、離れたところで遊んであげて、気分がよくなったらまたいつでもゲームに戻れます。
うまくできなかった犬、ハンドラーが恥ずかしく感じるような雰囲気は作らず、他チームであっても盛り上がるように声援をおくりましょう。
K9ゲームで反則となるのは、他の人を批判したり責めたり、ジャッジの判断に不満を言ったり、犬に無理強いすることです。

K9ゲームから学ぶこと

  • ドッグトレーニングに磨きをかけていくプロセス今、あなたの犬がどれくらいすばらしくしつけられているかは問題ではありません。K9ゲームを体験することで、なにができて、なにができないかを把握します。そこではじめて、自分の犬がより確実に反応できるように、現実的な目標を立てることができるのです。K9ゲームは、誰からも愛される家庭犬をめざすプロセスなのです。
  • 楽しいことが継続につながるドッグトレーニングと聞くと、その必要性はわかっていても時間がない、めんどうくさい、うまくいかない、と敬遠されがちです。だから、ドッグトレーニングをしたくなるように、誰でもうまくできるように、ゲームの形にしました。各地のしつけ教室でもK9ゲームを利用してドッグトレーニングの壁をうち破ってあげましょう。また、K9ゲームを見に来た方が、「うわぁ?あんなに楽しいんだったら、私もうちの犬と一緒にやってみたい!!」と感じてもらえることも、もう一つの狙いです。?これにより、K9プレイヤーが増えていくことで、家庭犬のしつけが全国に普及していきます。
  • チーム競技から生まれるものK9ゲームは9人9頭で構成されるチーム対抗のゲームです。他の犬や飼い主以外の人とも仲良くできる犬でなければ、ゲームを楽しむことができません。つまり、K9ゲームは「社会化」を大前提として掲げています。家庭犬として「社会化」されていることは、動物病院でおとなしく診察を受けられるだけでなく、家に来客があっても、お散歩中に知らない犬に出会っても、正しいマナーで挨拶ができます。また、犬を飼うという文化が社会から受け入れられて犬に優しい環境が作られるのも、こういったトレーニングができていてこそ望めるものです。
  • より深く学ぶためにK9ゲームに必要なスキル、その教え方、しつけ教室での導入の仕方、犬の学び方(学習理論)、犬の気質トレーニング、問題行動の予防、家庭でのマナーの教え方など、ドッグトレーニングを様々な角度から取り上げて勉強できるのが、セミナーやワークショップです。こういったものにも定期的に参加して、ドッグトレーニングに磨きをかけることも大切です。

オフィシャルチーム【K9ゲーム本戦に出場資格をもつチーム】について

オフィシャルチームの構成

オフィシャルチームの構成9人のハンドラーと9頭の犬が1チームです。それを越える数の
人と犬は補欠となり、大会には出場できません。
1チームの中で、1人のチームリーダーと1人のチームサブリーダーを決めます。
1つのチームに所属する人と犬の数が、それぞれ18以上になった場合、2チームに分割します。
1つのチームに所属する人と犬の数が、それぞれ9を下回った場合には、オフィシャルチームではなく、リザーブチームになります。
オフィシャルチームに登録するとK9公式大会の出場資格が得られます。

チームの活動

  • K9ゲームの趣旨を正しく理解し、その普及活動の協力をお願いします。
  • ごほうびを中心とした犬にとってフェアなトレーニング方式をメンバーで共有し、すべてのメンバーの犬との信頼関係を高めるように、努力して下さい。
  • 継続的な練習会を通じ、チームメンバーのトレーニングレベルを高めるように、お互いに協力してください。
  • 犬にフェアな科学的なトレーニング方法に関する書籍を読み、セミナーやワークショップに出席し、継続的な練習会を通し、チームメンバーの知識や技術を高めて下さい。

※ペットドッグトレーニングセミナー事務局 K9ゲーム 普及説明会資料より抜粋

K9ゲーム 種目について

☆1.ミュージカルチェア

※犬と一緒にする椅子取りゲーム

音楽が始まったら、ハンドラーは全員自分の犬をつれて、反時計回りにラインの外側に沿って歩きます。

音楽が止まったら、ラインの外でオスワリ・マテを指示し(犬がきちんと座ったことを確認してから)、自分は急いで(走らずに)空いている椅子のところまで行って座ります。口頭での号令かハンドシグナル以外は使わないで下さい。 犬がオスワリ・マテを崩したり、犬の体が少しでも境界ラインの内側に入ってしまったら、ハンドラーはすぐに椅子から立って完全に境界ラインの外に出て、もう一度犬にオスワリを指示します。

すべての椅子にハンドラーが座り、それぞれの犬が境界ラインの外でオスワリをしていたら、立っているハンドラーは失格となります。しかし、オスワリ・マテをしている他の犬の気をちらし邪魔をしてもかまいません。この時以下の行為は禁止されています。 犬に触れること、名前を呼ぶこと、犬に食べ物を与えること、犬を怖がらせること。

1つか2つ椅子を減らして、次のラウンドに進みます。
注意:オフリードでの参加が基本条件ですが、リードをつける場合、リードをひく等の行為は禁止します。また、犬に触って誘導することも禁止します。このゲームは接触禁止で、犬や他の選手に接触すれば失格になることがあります。椅子の間を歩くことは禁止されています。

☆2.ドギーダッシュ

「位置について」という指示で、ハンドラーはスタートボックスに犬とホルダーをスタンバイさせます。

「犬から離れて」という指示で、ハンドラーは自分のレーンの反対側に歩いて移動し、フィニッシュボックスに犬の方を向いて立ちます。

ジャッジが「ヨーイドン!」と言って旗を振り下ろしたら(※ヨーイドンの形は変わることがありあます)自分の犬を呼びます。犬の(尻尾を含む)体全体がフィニッシュラインを超えてハンドラーの前でオスワリした時にゴールとみなされます。

注意:レース開始後、センターラインを超えてしまった犬は即座に失格となります。見知らぬ人に体を触られても不安にならないことが参加条件です。

☆3. ディスタンス・キャッチ

※各ハンドラーは3回トライできます。(回数が変わることがあります)

各出場者は指定のキャッチングレーン内で自分の犬をスタンバイさせ、ハンドラーはハンドラーボックスに移動します。

ハンドラーは15秒以内に犬にモノを投げます。

犬がモノを空中でキャッチし、着地した場所が記録となります。

注意:犬はモノが地面に落ちる前にキャッチしなければならず、キャッチした後、犬の4本の足は、キャッチングレーンに入っていなければなりません。投げるものは、ハンドラーが好きなものでよいが、毛、綿、ゴムのような自然素材でできたものに限ります。(プラスチックは適さない)また犬が飲み込めない程度の大きさであること。

☆4.コングレトリーブ

※回収エリアから様々なポイントがついたおもちゃを取って来させ、1分以内にできるだけ多くのポイントを獲得する競技です。

ハンドラーはペナルティーボックス内のハンドラーボックス内に立ちます。

ジャッジが「位置について」「ヨーイドン!」と言ってから1分後に「タイム!」(終了という意味)と言うまで犬にどんどんコングなどのオモチャを取ってこさせます。オモチャはバケツにいれます。

注意:ハンドラーはハンドラーボックスから出ることなく、犬からオモチャを取る、または拾わなければなりません。しかし、足先だけボックス内にあれば、犬の持ってきたものをを身を乗り出して受け取ってもOKです。?犬がペナルティーボーンをくわえてペナルティーボックスの線を踏む、または中に入ったら、最終スコアは1/2になります。犬がボーナスキティ(猫のぬいぐるみ)を持ってきたら、最終スコアは2倍になります。ビスケットボールを持ってきたら、制限時間を15秒延長します。?犬が取ってきたオモチャで、バケツに入れてなかったものは、ポイント対象外になります。

☆5.テイク&ドロップ

犬がマーカー(ジャッジが用意したもの)をくわえ、離れたターゲットにどれだけ近い位置に落とせるかを競うゲームです。

ハンドラーはハンドラーボックスで椅子に座り、ジャッジが「ヨーイドン」と言って旗を振り下ろしたら、犬にマーカーをくわえさせ、制限時間1分以内になるべくターゲットに近い場所にマーカーを落とすように指示します。時間内であれば、何度でもやり直してかまいません。

ハンドラーがマーカーの位置に満足したときに、片手を挙げて「マーク!」と言います。犬がマーカーを放し、マーカーが地面に落ちた状態でマークは有効になります。

マーカーが落ちた位置からターゲットまでの距離を測ります。

1分間経ち、タイムキーパーが「タイム!」(終了という意味)と叫んだ時点で終了となります。

注意:ハンドラーは犬に指示を与えている間も、ハンドラーボックス内の椅子に座っていなければなりません。ハンドラーのおしりが、椅子から浮いたら、その時点で失格です。

☆6.犬とワルツ

制限時間3分の振り付け演技です。振り付けは音楽に合わせても良く、個々の演技はハンドラー、及び犬の創造性に任せられます。

個人演技(犬1頭にハンドラー1名)でも、グループ演技(最高9頭の犬と9名のハンドラー)でもよく、ダンス、寸劇、コメディー、悲劇でもOK。また演技は高度な運動を取り入れた、スタイリッシュなもの、またはドジで滑稽なものでもいいです。何よりも見ていて楽しいことが大切です。
ハンドラーと犬は小道具やコスチュームを使用してもよいが、持ち運びできてアシスタントを使わずに演技の前に30秒以内で準備できることが条件です。
5人のジャッジがテクニカル・メリットとアーティスティック・メリットのそれぞれについて10ポイント評価します。

☆7.リコールリレー

2チーム対抗のオイデオイデ競争です。

「位置について」と言われたら、ハンドラーは15秒以内に指定番号のスタートボックスに犬をホルダーとともに誘導し、「犬から離れて」という指示で、各ハンドラーはフィニッシュボックスに移動します。

ジャッジが「ヨーイドン!」と言って旗を振り下ろしたら(形が変わる場合があります)各チームの第1走者は自分の犬を呼びます。犬が自分のところまで走ってきたら、フィニッシュラインを完全に超えた状態で(尻尾を含む)自分の前でオスワリをさせます。

次の走者は、前走者がオスワリした犬の首輪をつかみ、頭をポンとたたいたのを合図にスタートします。

4走目の犬がゴールして、オスワリをしたらそのチームの全ハンドラーが自分の犬にフセを指示し、全頭がフィニッシュラインを完全に超えてハンドラーの前でフセができればリレーは終了となります。

注意:レース開始後、犬が相手チームのレーンに入ってしまったら、そのチームは失格となります。また、前走者の犬が完全にオスワリできていないのに、次の走者が犬を呼んだり、犬がハンドラーの所定の場所にいないときに犬を呼んだときは、ハンドラーは犬をスタートラインに連れ戻し、やり直しとなります。

☆8.ジョーパップリレー

「位置について」という合図で、15秒以内に各チーム3人のハンドラーは、ステーション1?3に移動して、4人目のハンドラーは犬を指定のスタートボックスにスタンバイさせます。「犬から離れて」という指示で、各チームの4人目のハンドラーはフィニッシュボックスに(犬の方向を向いて)立ちます。ジャッジが「ヨーイドン!」と言ったら、1のハンドラーは犬を呼んで要求された課題を指示します。それができたら2、3のハンドラーが続けて犬を呼び、それぞれ同様に課題を指示します。最後に犬が4の課題を終え、体全体(尻尾を含む)がフィニッシュラインを超えた状態でハンドラーの方を向いて、オスワリをしたらゴールとなります。

注意:各ステーションでの課題が何であるかは、レース当日の朝に出場者に知らされます。課題=次の指示のうち1つか2つ以上を組み合わせて構成されるものとします。オスワリ、フセ、タテ、ロールオーバー、バン(横たわるまたは仰向け)、チンチン、ジャンプアップ(ジャンプして抱きつく)、吠えろ、静かに、トレ、マテなど。

※犬がその指示を知らない場合は、その場で教えてもOK。ただし、犬がセンターライン、外側のレーンを超したら失格となります。課題をクリアしていないのに次のステーションに犬が行ってしまった場合、犬を呼び戻してやり直す必要があります。この時、号令で呼ばなければいけません。犬の体を触ってはいけません。

☆9.ワンワンリレー

各チーム、1頭が続けて3回吠えて、チーム全体で15回吠えるのにかかった時間を計ってタイムを競います。

「位置について」という指示で15秒以内に各ハンドラーは自分の犬と一緒に1~5に移動し、ツケの位置で犬にオスワリさせます。

ジャッジが「ヨーイドン!」と言ったら、ステーション1にいるハンドラーが犬に3回吠えるよう指示します。3回吠えたら、ハンドラーは犬に「シィー」と指示して吠えるのをやめたら犬の頭をポンとたたきます。これを合図に次ぎのハンドラーが自分の犬に吠えさせます。

※ジャッジは各犬が3回吠えたらそれを承認する合図をします。
※K9ゲーム オフィシャルパンフレットより抜粋。