宮武ショコラ トイプードル

2008年03月12日23:58


トイプードル – ショコラ ♂ 2才8ヶ月

心ない飼い主に捨てられ、基本的なしつけが一切されていない、愛情を知らない・・・

ショコラの問題

・基本的なしつけが一切されていない
・愛情を知らない


ショコラへ - Doggy Laboよりコメント -

ショコラは前の飼い主に捨てられた子です。

そのときの状態は「ムダ吠えあり」「ストレス性のハゲあり」とされていたそうですが、会ってみると段ボールの中で便まみれ、まるで生き物として扱われてきた様子がなかったことに驚き、彼を救うためにも引き取ることを決めたそうです。

飼い主さんは、しつけについてとても勉強されている方でしたので、駅で待ち合わせをして初めてショコラに会った時には、とてもそんな状況にあった子には見えませんでした。飼い主さんの横にちょこんと座り、改札から出てきた私に飛びついたりすることもせず、静かに言うことを聞いていました。

今思えばまだまだ心を開いていなかったのかもしれませんが。そんな姿を見て、この飼い主さんならきっと良い子にできる!と実感しました。

実際、非常に熱心にプログラムを実施して下さいました。去勢の手術のとき、心配で心配で涙がでてきた自分に驚いたと話してくれました。その真の愛情がショコラの心を開いたのです。


 

インターネットの里親募集の掲示板に、その子はいました

「今、犬を飼っている人がもう一頭飼ったらおうちの無い犬が10万頭減る」という雑誌の記事を見てもう一頭飼おうと里子を探していたのです。「無料、黒プードル」そんな記載を見つけました。「無駄吠え、皮膚炎有り」とその里子情報の掲示板にかかれていたのもちゃんと読みましたが、躾けにはちょっとは自信があり、近所の獣医さんは名医にはいる方だったので、「問題ない」とお見合いに・・・。

お見合いの現場に現れたのは、たしかに黒プードルでした。所々はげて地肌が見え、眼がうつろで、ものすごい悪臭。彼に触れると丸く曲がった背骨が恐竜の骨標本のよう。そして、プードルを良く知らなかった私を、「プードルはワイヤーヘア」と思わせてしまった排泄物でガビガビのまだらに変色した被毛。爪が伸びすぎて歩けないんです。お見合い気分はすっとび、気持ちは「保護」に方向転換しました。とにかく引き取ろう、生かすことだけを考えて・・・。

我が家にきた「汚い犬」は私で3人目の飼い主だったようです。それまでの生活は、排泄物まみれのケージ飼いで、トイレトレーニングどころか、排泄物で体が汚れることさえ気にならなくなっていました。まずは、うんちの上に寝ないこと、清潔なのは気持ちの良いこと、ご飯も水も必要なだけ摂取すればいいこと、物音に怖がらなくて良いこと、お散歩は楽しいよ、そんなごく当たり前のことを教えようとしました。しかし、毎日サークルから爆発吹っ飛びうんちに、ハウスの中でおしっこの上に寝る姿に、私の心が耐えられなくなってきました。この子は普通の生活が出来るのか・・・。

あちこちのトレーナーさんに相談しましたが、「排泄物の上に寝るのは治らない」というのがほとんどで、面倒を見てくれようと言ってくださったのは、中西先生だけでした。

セッションを始めて、「1人で問題児を抱えなくて良いんだ」と気持ちが軽くなりました。

ドギーラボのプログラムで変わったのは、犬ではなくて人のほう。犬が安心して暮らすために、私がりっぱなリーダーにならなくては・・・。犬に負担がかからないように私が頑張らなくちゃ。「撫でない」「高い所に乗せない」ということは、うちの場合、犬がばっちいこともあって、撫でたくない、ソファーなどに上がって欲しくない、という状態だったため、それほど気になりませんでした。しかし、ご飯の順番が「人が完全に食べ終えてから」というのが意地悪をしているようで抵抗が有りました。「私はリーダー」と念じていないと「してはイケナイ」をしてしまいそうになります。犬が、混乱しないためにも、初志貫徹。

スタート1週間、要求咆哮、2週目おしっこ攻撃、負けるもんか。3週目要求咆哮が減ってきた、4週目おしっこがまともに、5週目お散歩の引きが前より弱い?、6週目マテが4メートルできる。ショコラはウチに来たときは、心を持たないように何も考えないように、そういう癖をつけていましたが、だんだんと、心が戻ってきて、それに伴い、わがままも抵抗もし始めました。笑顔も戻ってきました。きめ細かなアドバイスを頂いて、着実に彼は「おりこうさん」の道を進んでいます。もともとプードルは賢い犬種ですから、飼い主がコントロールされないように人のほうがレッスンを受けて良かったのだと思います。まだ、普通の犬レベルになったばかりです。この先もセッションで習ったことを確実に実行していきたいと思います。