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子犬を迎える

もくじ

1.保護犬を迎える
2.優良ブリーダーから迎える
3.個人宅で生まれた犬を迎える
4.ペットショップで買う
5.その他

「犬を飼おう!」となったとき、まず、どうやって子犬を手に入れるか、という問題になるかと思います。子犬を迎える方法は、大きく分けて3つあります。「よりそイズム的」に、中西がオススメする順番に挙げさせていただきます。

1. 保護犬を迎える

①保護犬とは

保護犬とは、以下のような状況の犬たちを引き取ってきてくださった保護団体、保護活動をしている個人の方のところで、新しい飼い主さんを探している犬たちのことです。

1)繁殖場崩壊などで飼育不可能になった、子犬たち、※種オス、台メス。

2)まだ繁殖は続けているけれど、体調などの状態が悪かったり、もう産めないと判断されたりした犬。

3)飼い主の事情で、飼い主の事情で飼えなくなり、保健所、愛護センターに持ち込まれた犬。

4)野犬

※種オス:メスと交配して子犬を生ませるために去勢していないオス
※台メス:オスと交配して子犬を生むために避妊をしていないメス

これらの犬たちは、子犬を生ませるためだけに飼育されているケースが多く、一生ケージの中で過ごす犬も少なくありません。怪我や病気をしていても治療をしてもらえず、痛みや苦しみに耐えて一生を終える犬もたくさんいます。こうした犬たちから生まれた子犬たちは、競市にかけられ、ペットショップのバイヤーに競り落とされ、ガラスケースの中などに展示されて、販売されます。
子犬が売れたら、在庫補充のために、また、こうした種オスや台メスが子犬を生まされることになります。

②保護犬を迎えるには

保護団体さんや、個人で保護活動をしている方を探して、譲渡してもらえる犬がいるかどうか、まず知ることが必要です。多くの団体さん、保護活動をしている方は、インターネットを利用しています。ウェブサイトやSNSで探して、保護犬一覧などを見て、ご縁を探しましょう。

保護犬一覧に載っている犬たちは、譲渡についての条件などが書いてあります。(書いてないところもあるかと思いますが、書いてあるところの方が良心的と言えるでしょう)条件を満たしていると思ったら、申し込みフォームなど、その保護団体さんのシステムに従って連絡をします。

保護団体さんが、譲渡先としてふさわしいと判断した場合には、まずはお見合いといって、その犬と面接をすることになります。先住犬がいる場合には、連れて行って相性を見ることも大切です。ただ、初対面で相性が合わなくても、だんだん慣れていくことが可能な場合もありますので、団体の方とよく相談してください。

お見合いが問題なければ、家に連れてきてもらい、トライアルという期間が始まります。(個人で活動している方の場合には、この期間がない場合もありますが、とても大切な期間だと中西は考えています)トライアルは2週間のところが多いようです。2週間あれば、迎えた犬がどんな犬なのか、先住犬との相性はどうか、家や環境に馴染めるかなどがわかると思います。

2週間、問題がなければ、正式譲渡となり、書類を交わし、寄付金など、活動に対しての感謝、激励などの意味を込めて、お支払いするのが通常です。金額は、規定されている場合が多く、活動資金に充てられます。さらに、活動に対する感謝、サポートの気持ちを乗せて多めにお支払いする方も、少なくないようです。

譲渡条件は、厳しいところも少なくないようですが、犬たちを幸せにしてやりたいという、団体の方々、個人の方々の気持ちということで、理解をすべきかと中西は考えています。
決して、助けてあげるのだから、という驕った気持ちは禁物です。自分より幸せにしてくれる人がいるのではないか、という謙虚な気持ちで向き合えば、必ずご縁があると、信じています。

少々ハードルが高く感じられるかもしれませんが、諦めずにチャレンジすることも大切です。

2.優良ブリーダーから迎える

1)中西家の場合

本来なら、保護犬と並ぶランクに入りますが、保護犬の場合には、純粋に犬を飼いたい、という気持ちにさらに、今の日本の、「命」の流通、殺処分の実態をなんとか改善したい、という気持ちがプラスされると、保護犬を迎えるということになるかと思います。

純粋に、ある犬種に惚れて犬を迎えたい、という気持ちはとても理解できます。実際、私はミニチュアシュナウザーという犬種に惚れ込んで、今までの人生で7頭と出会い、一緒に暮らしてきました。最初の犬はロックという名で、知り合いに紹介してもらったブリーダーから迎えました。シュナウザーをこよなく愛するブリーダーさんで、気に入らない人には譲らない!という筋金入りでした。幸い、譲っていただくことができ、彼のシュナウザーに惚れ込み、実家の母、妹と合わせて、今までに5頭迎えてきました。

そのうちの1頭はメスで、子犬を産んでもらい、母犬としての子犬育てを学ばせてもらいたい、という強い希望がありました。もちろん、大切な家族であることはまちがいありません。幸い、体の問題もなく、ブリーダーのところにいる種オス(劣悪な繁殖場にいる犬とはまったく違う扱いをされています。交配もしますが、愛犬としても愛され、かわいがられ、ブリーダー氏とともに暮らしている犬、お父さんです)と、ブリーダー氏の指導の元、ブリーダーとしてもやっていく覚悟で交配しました。5頭の子犬を産んでくれて、今年11年目になりますが、みんな病気一つせず、愛され、元気で暮らしています。

結局、自分はブリーダーになれる気質ではないことを自覚し、そちらはあきらめましたが、犬たちがどう育っていくのか、リアルに観察することができました。生まれた子犬のうちの1頭は、アトラスで、今でも一緒に暮らしている、私の家族です。もちろん、母犬も元気です。産ませたことがあるので、優良ブリーダーの気持ちが少しだけ理解できます。どの子も、一番幸せにしてくれる家庭へお渡ししたい、というのが親心です。

2)優良ブリーダーを探すには

これがなかなか難しいというのが現状のようです。中西の場合は、たまたまよいブリーダーを紹介してもらえる機会があったのですが、ほとんどの方はどうやって探していいのか、悩まれるようです。一番いいのは、惚れた犬種を買っている人に聞いて見ることです。ペットショップで買った場合には、残念ですが、同じところで買っても、その子に似ている子に当たることはありません。

ブリーダーから迎えた子である場合には、そのブリーダーさんを紹介してもらうのが一番です。その他は、ウェブサイトで探すこともできますが、見た目は優良そうでも、そうではなかったというケースも少なくなく、何事もそうかと思いますが、ネットの情報には慎重に向き合う姿勢が必要です。
中西が連載させていただいている雑誌「愛犬の友」には、ブリーダーを探せるオンラインサービスがあります。参考までに。

愛犬の友オンライン
※ブリーダーが探せる『ブリーダーサイト』があります。

優良ブリーダーの見分け方は

・扱っている犬種は1種
・父親、母親、もしくはどちらかに、可能ならば会わせてもらうことができる。どんなところで生まれて育ったのか、環境をみせてもらうことができる。
・ブリーダーの人柄
・絶対に、会いに行かないと譲ってくれない
・2ヶ月ないしは3ヶ月過ぎていないと譲ってくれない(飼い主側の経験などによって異なります)

といったところでしょうか。とにかく、ブリーダーさんに会い、犬たちに会い、実際に触れ合って、子犬を選ぶ、ブリーダーにも、飼い主として自分を見てもらうことが大切だと、中西は思います。そこから10年以上のつきあいになる覚悟が必要ですので、友好な関係が作れるのか否かは重要です。

3.個人宅で生まれた犬を迎える

2000件以上、お客様のレッスンをしてきて、知人のところで生まれた子を譲ってもらった、というケースもありました。(バックヤードブリーダーと言われる方とは区別して考えてください)商売としてではなく、ただその犬種が好きで、自分の犬たちの子供が欲しい(この件に関しては中西個人としてはあまり賛成できませんが)という方も少なくなく、素人として繁殖される方もいます。ただ、血筋によっては重篤な病気が出てしまい、兄弟が次々に亡くなってしまうということもあるようで、やはりたくさん勉強して、経験を積んだプロが、絶対に病気は出さないという覚悟のもと、携わるべきことかと、自分が産ませてみて実感しました。

自家繁殖の結果、奇形児として生まれたケースもありました。幸い、大切に育てて、家族として愛されていましたが、本犬も辛いことがあるでしょうし、できれば避けたいことかと思います。

4.ペットショップで買う

最後の手段は、ペットショップで買うことです。個人宅の方がランク上なのは、少なくとも自分たちの希望で産ませた場合には、父親も母親も愛されて飼育されていますし、ケージに入れっぱなしになることもなく、産めなくなったら処分される、という悲劇は起きませんが、ペットショップの場合は違います。

もちろん、すべてのペットショップがそうである!という話ではありませんが、大手のペットショップにおいては、命の大量生産、大量流通、大量販売という、先進国としては非常に残念な構造があります。「劣悪繁殖場」「繁殖場崩壊」などのキーワードでネットで探してみると、悲惨な現状を目にすることができます。本当に悲惨なケースもありますので、閲覧にはご注意ください。

日本には動物愛護法というものがありますが、ほぼあいまいな表現ばかりで、現状を改善するための数値規制がありません。法律は5年ごとに改正されますが、苦しんでいる犬たちを助けることよりも、流通によって動くお金の問題から、今の環境を改善することが難しい、というのが現状です。

前回の民主党政権だったときに通ったかと思われた法案も、〜読み替え〜という不思議なワザ?で、曖昧なものにされ、立ち消えさせられてしまう可能性もあります。なぜ、弱気小さなものたちの犠牲をなくすことができないのか、日本という国、政治に対する残念感はいっぱいです。

ペットショップで買うと、ガラスケースが空きます。そこへ子犬が補充されます。ガラスケース1個につき、子犬の値段が売り上げになります。子犬が補充されると、繁殖場では生ませることになります。ペットショップで犬を買う人がいる限り、ケージから一生出られず、劣悪な環境で犬生を終わる犬たちを減らすことはできません。

しつこいようですが、すべてのペットショップがそうである、という話ではありません。

5.その他

レッスンでいろんなお宅へうかがっていて実際にあったのは、身近な人から引き取る、というケースです。

・娘が飼えなくなったので引き取った
・親が飼えなくなったので引き取った
・知人が飼えなくなったので引き取った

つまり、誰かが飼えなくなったので引き取る、というパターンです。少なくとも、保健所や愛護センターに持ち込まれなかったことが幸いかと思います。事情はいろいろあれ、飼えなくなった場合、その子にとって一番良い方法はなにか、必死で考えて、尽力して欲しいと思います。

命を預かる、ということはそれほど重いことで、それなりの覚悟が必要です。
それをしっかりと理解するのが、人としてやるべきことなのではないでしょうか。

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